時代の流れと共に、働き方も多様になりました。大学を卒業したら就職活動をして、少しでも条件の良い企業に入社するという流れが一般的だったのが、最近では卒業後に起業するという若者の数も右肩上がりに増えています。当然のことながら、起業をするからには、場合によってはオフィスを構えることが必要となってくるでしょう。しかし、まだ会社を立ち上げたばかりとなると、十分な資金が確保出来ていないという場合もあります。
そんな時に有効に利用出来るのがバーチャルオフィスです。法人登記だけでなく、個人事業主でも住所を借りることが出来ます。また、郵便物の転送をしたり、会議室を貸し出すなどのさまざまなサービスを受けることが可能です。バーチャルオフィスを構えることによって得られる最大の利点は、顧客から信用が得られるということではないでしょうか。例えば、起業したばかりの多くの人が、自宅をオフィスとして兼用していますが、みんながみんな来客仕様となっているとは限りません。中には大学のひとり暮らしの延長で、ごく狭いアパートに住んでいるという人だっているでしょう。そういった所に顧客を招いても残念ながら好印象を持ってもらえるというのは、考えにくいと言っても良いでしょう。それに、場所によっては遠くて行きにくいということもあり得ます。
その点、バーチャルオフィスは、駅から近くてしかもアクセスの良い所に多く存在しているので、来客にとっては助かることこの上ありません。それに、ロケーション選びも自分で決められるため、最大限に自分の仕事の都合を優先出来るというのが大きな特徴です。そしてこのロケーション選びが、今後の会社の業績に大きな影響を与えることになり得ることを頭に入れておいてください。
バーチャルオフィスを構えるおすすめの場所のひとつが、東京の千代田区です。千代田区は何よりも東京駅があるので、アクセスの良さは抜群だと言っても良いのではないでしょうか。たとえ地方からの来客があったとしても、新幹線が乗り入れているので急ぎの会議等でも、時間を無駄にするということがありません。また、新規に事業を始めたい起業家の中には、日本国内のみならず、海外との取引を考えているというパターンもあるでしょう。そんな際でも東京駅付近ならば、成田に飛行機で到着して、短時間でそのままオフィスに出向くことも可能となります。
しかしながら、東京の真ん中にある千代田区ともなると、賃貸料がかなり高いのではないかという懸念が出てくるのも無理もないことです。バーチャルという形でオフィスを設けることで、開業資金をかなり抑えることが実現出来はしましたが、事業が軌道に載るまでは利用したいというのなら、賃貸料は出来る限り安いに越したことはありません。そこで、丁寧にチェックして行きたいのが、千代田区内の同じバーチャルでも、どんなサービスが付帯されているということです。自分の事業に直接関係がないようなサービス内容を付帯しているところを消去して行くことで、賃貸料金が安いオフィスが候補として残るはずです。
けれどもここで注意したいのが、安いことだけを念頭において借りてしまうと、後々問題が起こるかもしれないということです。ですから、いくつかの候補が決まったら、是非自分で足を運んでオフィスを見学することをおすすめします。その際に、特に第一印象に注目してみてください。何故なら、自分が感じた第一印象が、来客者が感じるであろう第一印象に繋がるものがあるからです。人はもちろんのこと、建物もオフィスもその最初の印象は非常に重要なものになるのではないでしょうか。だったら、同じ条件ならば入った途端に雰囲気が良いと感じられるところの方を選びたいものです。
形の上では東京の一等地である千代田区に住所を構え、コピー機を始めとする必要不可欠なオフィス用具が使え、会議室まで借りられるとなると、良いこと尽くしのように思えますが、デメリットもあるということを忘れないでください。現代はインターネットで検索すれば多くの情報が手に入れられる時代でもあります。ですから、顧客が住所を検索にかけた時、その検索結果に他の数多くの企業の名前も表示されて取引き先から不信感を持たれてしまうリスクがあるということは、避けることが出来ない事実です。
しかし、バーチャルオフィスで経営を始めることは、法律上何の問題もなくそれどころか、少額の資金で事業を始めることが出来る大きなチャンスでもあります。事業内容さえしっかりしていれば、先見の目を持つ取引き先ならば、オフィスがバーチャルだったことだけが理由で取引きをしない、ということもないのではないでしょうか。ですから、これから起業を始めようというならば、お金がないということだけで諦めないで、バーチャルといった形のオフィスが存在するということを是非思い出してください。自分で何度も実際に足を運んで決めたのなら、どんどん愛着がわいてくるはずです。バーチャルオフィスはそういった意味では、夢への第一歩を提供する場であると言っても良いのではないでしょうか。”
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