最近は東京でバーチャルオフィスを利用し、本店登記をするケースが増えています。特に地方に本社を持つ中小の企業や、農園などを展開し農作物などを販売する事業主が多くなっていますが、その理由は様々なものがあります。その中でも特に有効となっているのが、対外的な企業のイメージを高めやすいと言う点です。地方に拠点を持つ企業の場合にはその地域を中心に活動していることが多く、例えば全国展開をしたい場合でも離れたところの顧客はなかなか取引に応じてくれないものです。その理由は取引先が遠いためにいざと言うときの対応が不安になると言うことや、自らの立地に遠いために親密な関係を築きにくいと考えてしまう傾向があることなどがあります。加えて地方の場合には経済活動が都心とは異なることも多く、取引上の問題などでスムーズに進まないことも少なくありません。そのため、東京に本店登記を行う事は非常に重要な意味を持っているのです。
さらに東京に本店登記を行う事は、本店所在地が都心の一頭地とみられることが多く、会社のイメージが非常に良くなると言うメリットがあります。一般的に地価の高い場所に本店を持っている企業は経営状態が非常に良いと推測されることが多く、金融機関や取引先の印象も良いため積極的に取引に応じてくれる可能性が高まります。融資を受ける場合などもその印象が良くなる可能性が高いため、地方の企業や東京に進出を行っていない企業等は本店登記を東京に行うことを1つの目標としているケースも少なくありません。
バーチャルオフィスは比較的安い料金でオフィスを擬似的に利用することができることから、近年非常に人気を集めています。都心にオフィスを構える場合にはレンタルオフィスを利用すると言う手もありますが、この場合には従業員が常に常駐しなければならず、さらに地価の高い都心ではその費用も非常に高額なものとなることが少なくありません。それでも、その費用に対して得られる利益が高ければメリットがありますが、実際にはオフィスの賃料の外、電気代や人件費など様々な費用がかさんでしまうため、戦略的な理由だけではなかなか都心のオフィスを利用することは難しいものがあります。バーチャルオフィスは基本的には住所を借りると言うものであり、実際のオフィスはその場所には存在していなくても、電話番号や様々な秘書代行サービスなどを効果的に利用することで、あたかもその住所にオフィスがあるように見せることが可能となっているのです。この住所を本店登記に利用することで、取引先の企業は本店が都心にあると考えるため非常に安心し取引に応じてくれると言うメリットが生まれます。
しかしすべてのバーチャルオフィスで本店登記が行えると言うわけではないので、その点は十分に注意をすることが必要です。また最近ではバーチャルオフィスが一般化しているため、取引先の企業の中には登記された住所と実際の活動内容の違いを見抜いてしまうことがある場合も多いので注意が必要です。そのため、取引先と親密な関係を築く過程では、実際の活動内容を正確に伝えて、新たな信頼関係を築くようにすることが非常に重要なポイントとなるのです。
加えて、本店を東京にすることで金融機関の融資が受けやすくなると言うメリットもありますが、金融機関の中には実際のオフィスの所在を確認することがあります。その上で、オフィスが実在しない場合には融資を行わないと言うケースもあるのでこの点にも注意をしたいものです。実際の融資は本店の所在地ではなく、企業の活動内容やこれまでの実績、及び財務状況などを総合的に判断し行うものであるため、その状況が健全であれば融資が行われない事はありませんが、場合によっては拒絶される理由となってしまうこともあるため注意をしなければなりません。
都心にオフィスを構える事は企業活動を行う上で非常に有効な方法となります。そのため、地方に本店を持つ企業の中でも本店を別に構えているところも多くなっています。この登記を行うことで対外的なイメージを高めると言うメリットがあり、さらに都心での活動に力を入れていると言うアピールにもなりますが、この点で注意しなければならない事は、登記を行うことで税務上の問題が発生する可能性があると言う点です。登記を行うとその住所の管轄の自治体が地方税を徴収することになるため、分割して税金が徴収されることになるのです。これは登記を行った場所ごとに管轄範囲を決定し、申告を行う必要があるため、一括の場合に比べ税額が上昇してしまうこともあるので注意をしなければなりません。特に法人の場合には利益やその他の要因により税額が変動するため、単純に所得だけではなく様々な要因を十分に吟味した上でその分割の計画を立てなければならないのです。これらのことを全て踏まえた上で、効率的にバーチャルオフィスを利用することがビジネスの成功につながります。
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