仕事を始めるにあたってオフィスを用意することは大切です。しかし、できるだけ費用を抑えたい、小規模からスタートしたいなら賃貸料は大きなリスクであり負担です。そこで最近利用する方が増えているのがバーチャルオフィスです。住所だけを千代田区に借りて、実態は自宅や他のもっと賃料が安いスペースで作業をします。こうすることで千代田区にオフィスを構えられるだけの安定した経営で、仕事の実績や信用もある会社と認知されやすいです。住所1つですが、実はこれで取引してみようかなと思うケースも多く、立地が良ければ取引しやすいだろうと思ってもらえ可能性が広がります。
オフィスが用意できて、業務も進められれば当面のところは問題ないでしょう。しかし、取引の中でお金の取引は生じます。相手方から振り込んでもらうときには、口座を教えなくてはなりません。この時の口座の名義で個人名だと、不信感を与えて信用を失墜してしまいかねません。そこで会社の口座を開設するのが自然の流れですが、果たしてバーチャルオフィスで開設できるのかが問題です。良くネットでは住所に存在していない企業なので難しいと出てきますが、結果から言うと決して千代田区でも銀行口座が作れないことはありません。事実、全く開設できないならバーチャルオフィス自体が必要とされません。例えば都市銀行でも銀行口座を開設できたという方の方が圧倒的に多いです。
大まかな流れですが、法人口座を開設するときには個人の口座とは違い、書類だけ提出して終わりとはなりません。書類提出はもちろん必要ですが、その後に電話や対面での面談で話を聞いてから審査結果が出ることが主流です。今はテロやマネーロンダリングや詐欺の対策から、口座開設も審査が行われます。書類は基本的な企業や代表者の住所や連絡先などを記入します。重要なのがその先の面談ですが、ほとんど銀行はバーチャルであることを知っています。調べるとすぐにわかりますので、ここでうそをつく方がマイナスになってしまいます。重要なのは企業として資金がきちんと確保できているのか、問題のない仕事内容かどうかです。つまり業務内容とその計画や関係先ですから、住所よりも会社の内容についてしっかりと説明できるようにすることが必須です。例えば資金はある程度確保できていて、すぐになくなる心配がないことも重要です。さらに、業務内容は法律に違反していないことや悪質なものではないこと、経営し続けることができるような計画を持っているのかも審査されます。一番重要なことは正当な仕事で、これから続けていこうとしていることが確認できるかです。また、会社のスタッフや取引先などの関係先に、反社会的な存在が絡んでいると悪用される口座とみなされてしまいます。オフィスの形態と言うよりも、仕事の内容の方が重要視されますので無理と諦めてしまうことはありません。ただ、銀行口座に何かあった時に連絡が取れないのでは不安要素になります。オフィスの表記住所とは別に、実際にスタッフに連絡が取れる実在の住所や電話番号も知らせておくと、より協力的で安心できると判断されやすいです。あくまでも嘘はつかずに伝えることと、仕事内容については詳細に見通しや実績も伝えるようにすることは大切です。もし、独立して開業する場合は、以前に勤めていた会社での職歴や働いていた証拠の書類や仕事での実績なども提示できれば、確かな仕事とイメージも良くなります。
このように開設できないということはないので、素直にしっかりと伝える面談にすれば問題はありません。とは言っても、開設できなかったという声もゼロではありません。その理由もいくつかありますので、先に知っておくと対策に役立ちます。まずは仕事内容自体で不確かと判断されてしまった場合です。これはオフィスの形態問わず、しっかりと準備できないとか、取引先なども怪しいとなれば審査がおりません。例えば資本金が少なすぎるとか、経験がないスタッフだけで未経験のジャンルの会社を設立しているとか、代表者を調べると過去に金融事故を起こしているなどは銀行口座を作れない場合も発生します。この場合は実際の事務所を借りても作れない可能性があるので、まずは事業計画から見直しするほうが無難です。もう１つが自分には思い当たる節がないときです。例えば同じ住所のバーチャルオフィスで金融関係のトラブルや刑事事件があった場合が当てはまります。昔使っていた方の中には、そのような事故を起こしてしったことも考えられます。これだと全く関係ないのに、情報として引っ掛かってくるので開設できなかったり、詳しいヒアリングが求めらえる可能性もあります。1回だけの事件でまったくの別会社を拒むことは少ないですが、過去に件数が重なると住所自体に目を付けられてしまうケースも生じます。ですから、住所を借りる前に問題がないかのチェックをしておくのがおすすめです。
[originalsc]
