起業・経営

起業は、法人設立?個人事業?法人設立のメリット・デメリット

2019年12月11日

起業しようと考えたとき、会社設立をして「法人」にするか「個人事業主」にするか迷うところだと思います。2015年に会社法が改定されたことにより、誰でも比較的簡単に会社を設立できるようになりました。とはいえ、法人設立にはそれなりに要件があります。

起業して法人化するのか、個人事業としてスタートするのかはとても重要なポイントです。まずは法人設立のメリット、デメリット、個人事業との違いをしっかりと把握しておく必要があります。

そもそも「法人」とは?個人事業とどう違う?

法人設立、いわゆる会社を設立するということですが、いったい「法人」とは何なのでしょうか。

法人とは、それ自体が「義務」や「権利」を持つ存在に位置づけられます。事業に関する義務や権利が「個人」ではなく「会社」に属するので、支払い義務や財産などはすべて会社の責任となります。

わかりやすく言うと、会社そのものが「人格(存在)」を持っているイメージです。売上を請求する義務や仕入れの支払い義務、会社保有の財産など、すべて会社名義ということになります。

法人化している場合は、たとえ従業員が自分以外いなくても「会社」と「個人」の義務と権利が区別されます。自分が経営者(代表取締役、社長)の場合でも、会社の資産を自分の資産として使うことはできません。あくまでも「法人」と「経営者」は別なのです。

その点、個人事業は全て自分の義務と権利で物事を進めていきことができます。自分の資産、支払い義務などは個人に特化しているため、会社名義などを気にする必要はありません。

また、個人事業には設立コストが安い、交際費に制限がない、社会保険に必ずしも加入する必要はない、確定申告が簡単などのメリットがあります。社会的信用は低い、経費の範囲が狭いなどのデメリットもありますが、こういった部分も法人とは大きく異なるところでしょう。

法人の種類

一口に法人と言っても、いくつか種類があります。法人の種類によってそれぞれの役割や目的が違うので、起業時は自分の目的に合った法人を選ぶようにしてください。法人の種類を詳しく見ていきましょう。

【株式会社】

株式会社とは、出資者から受けた資金を元手に「営利目的」として運営される組織のことです。
個人、法人問わず出資者を集うことができ、出資者はその会社の株主となります。株式会社は出資者と経営者が別々であることが可能(所有と経営の分離)です。

法人のなかでも一番スタンダードな形態で、一般的に知られています。株式会社は上場企業など大企業が多いイメージで、信用力は高めと言えます。下記に株式会社のメリット、デメリットをまとめました。

<株式会社のメリット>
・一般的な会社のイメージで信用力がある
・1円出資からでも設立可能
・1人でも設立可能
・代表取締役という職名が使用できる
・赤字繰り越し期間が長い
・節税対策が豊富
・決算月を自由に決められる
・資本金の範囲で弁済可能(有限責任)

<株式会社のデメリット>
・赤字でも税金の支払い義務が発生する
・設立や解散、清算手続きに費用が発生する
・交際費に限度がある
・社会保険の加入が必須

【合同会社】

合同会社とは、経営に従事する者が出資し、その資金を元手に「営利目的」で運営される組織のことです。
株式会社と似たイメージですが、お金を出す人と経営する人が同一(所有と経営が一致)であることから、会社の決定事項などを自分たちで決めることが可能です。

最近少しずつ合同会社を選択するケースが増えてきています。グーグルやアマゾン、アップルなど大手企業も合同会社です。

<合同会社のメリット>
・金銭以外のもので出資を代替えできる(技術やノウハウなど)
・設立コストが安い
・利益の分配が自由
・手続きが簡単
・節税対策が豊富
・赤字繰り越し期間が長い
・1人でも設立可能
・1円出資からでも設立可能

<合同会社のデメリット>
・株式会社と比べて信用性において低く見られる傾向がある
・上場できない
・代表取締役という肩書は使えない(代表社員)

【NPO法人】

NPO法人は、特定非営利活動促進法に基づいて設立される「非営利」を目的として運営される組織のことです。
出資(資本金)によって成り立つものではないため、誰かに所有されることがありません。非営利なので利益を分配することもなく、寄付や借り入れによって運営資金が賄われています。

利益を生むことを追求していないため、ボランティア団体や慈善事業といった限定的なイメージがあるかもしれません。

<NPO法人のメリット>
・資本金や設立登記にかかる費用がない
・認知度が高く、清廉なイメージを持たれやすい
・原則的に、一般法人にかかる税金が必要ない
・賛同や寄付を得やすい

<NPO法人のデメリット>
・お金がないイメージが付きまといやすい
・取引相手としての信用力は低め
・非営利なので利潤が追求できない
・事業は公益目的に限定されている

【一般社団法人】

一般社団法人とは、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に基づいて設立される組織です。
「非営利型法人」と「営利型法人」があり、いずれも事業目的は自由に設定できます。検定事業や認定事業、啓発、啓蒙活動を目的とした会社(法人)にしたい場合に向いています。

<一般社団法人のメリット>
・設立、運営しやすい
・寄付金や賛同、協力を得やすい
・堅実なイメージを持たれやすい
・非営利型にすれば税制の優遇が受けられる

<一般社団法人のデメリット>
・オーナー配当がない
・取引相手としての信用は株式や合同より高くない
・どんな活動をしているのか理解されにくい

メリット、デメリットを熟考したうえで起業しよう

法人、個人とそれぞれに違いがあり、メリット、デメリットがあります。どちらが良い悪いではなく、自分の事業内容に最適な方法を選ぶことが大切です。それぞれのメリット、デメリットを熟考したうえで、起業することをおすすめします。

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