起業・経営

起業するなら知っておきたい節税対策の基本

2019年12月12日

起業後は収益アップを、追い求めていかなければなりません。日常の業務の中では、ともすれば売上拡大ばかりに目が行きがちですが、一方において無駄な費用、また不要な費用には細かく気を配り、コスト節減を目指さなければなりません。

その結果が節税にもつながってきます。今回は「節税対策」について、わかりやすく解説していきます。

節税の基本

会社が納めなければならない税金のうち、会社の利益にかかってくる税金は、「法人税」「法人住民税(都道府県民税+市町村民税)」「法人事業税」といったものです。

これらの税金を節税しようと思えば、会社の利益をどのようにして圧縮すればよいかを考える必要があります。

この「会社の利益」というのは、「売上-[売上を上げるためにかかった原価+経費]=利益」となります。
ということは、利益を圧縮するには売上を減らすか、「原価+経費」を増やせばよいということになりますが、単純に売上を少なくすると会社が成り立たなくなります。

また、売上高として本来計上できるもののうち、意図的にある部分を削って計上してしまうと、これは脱税ということになってしまいます。

経費を多くすることによる節税とは?

売上を少なくすることは、上記のように難しい面があるのですが、経費を多く計上することはわかりやすく、節税上も望ましいことだとも言えます。

たとえば、工場で使用する機械を購入した場合。その機械が特定のものであれば、一定の期間に限って減価償却費を通常より多く計上できる「特別償却制度」というものがあります。

また、決算時に債務が確定しているもの、具体的には「支払利息・給与・リース料・賃借料・保険料など」で継続して役務の提供を受けることが契約で締結されていれば、それらは「未払費用」として計上できます。

とはいうものの、経費には前向きなものと、そうでないものがあります。同じ経費でも「生きた経費」にこそ注目すべきで、たとえば将来の売上に貢献するパソコンなどの設備投資を積極的に行うといったようことになります。

仕事にかかわる飲食費は経費になるのか

会社を経営していると、得意先や取引先と、打ち合わせや商談で食事をすることがあります。

その際にかかる費用が、会計で言うところの「会議費」なのか「交際費」なのか、はっきりとした区分の認識を持っている方は、少ないように思われます。

会議費と交際費は、税法上の取り扱いがまったく異なります。
会議費は全額損金計上できるのですが、交際費はある一定額を超えると損金不算入部分があって、経費として認められず超えた部分には課税されることになります。

では、会議費と交際費の見分け方をどうすればよいのか。
それは金額によって判断できます。

要するに、「1人あたり5000円の飲食費(社内の飲食費を除く)」は交際費から除外されますので、1人あたり5000円以下であれば、得意先や取引先と、打ち合わせや商談で使った飲食費は全額損金(経費)処理することができます。

そして、その際には下記のような書類を保存しておく必要があります。

たいていは飲食をしたお店から渡されたレシートに

・その飲食等を共にした得意先や取引先、その他事業に関係のある者などの氏名、または名称およびその関係

・その飲食などに参加した人数

・その他参考になるべき事項

を記載しておけば大丈夫です。

なお、上記の要保存書類の中に「その飲食等に参加した人の氏名が必要」となっていますが、人数が多いと、すべての人の名前を記すのは困難な場合があります。
また、得意先や取引先の場合は、後から参加した人の名前を確かめるのも難しいでしょう。

そうした場合は、うそ偽りがないという前提で「〇〇株式会社 △△部 山田太郎(氏名)課長他10名、得意先」という記載でOKです。

ただし、参加人数を増やすことによって、1人あたりの料金を5000円以下にし、経費に計上できる会議費にしようとした場合は脱税行為になりますので、くれぐれもご注意ください。

広告費で節税は可能

広告宣伝費は、会社の紹介や、商品・製品・サービスのアピールなどを目的として、不特定多数の消費者を対象にして実施される、広告宣伝活動に対して支払われる費用を言います。

具体的には、

・新聞、雑誌、テレビなどマスコミを通じて広告宣伝される費用
・ポスター、チラシ、DMの作成・印刷代など
・ネットでの広告費用

などが該当します。

これらの広告宣伝費は他の費用と同様に、個人企業の必要経費、また法人企業の損金になりますが、他の費用に比べ支払いの時期や金額を当方の都合で調整しやすいため、決算近くの節税策として利用することができます。

ただ一つ注意点があって、広告宣伝費のつもりで支出した経費が、後日、交際費であったと判明するケースがありますので、気をつけなければなりません。

すなわち下記のような場合は、対象が一般消費者にはならないので、広告宣伝費ではなく交際費になります。

・医薬品メーカーや販売業者が、医師や病院を対象とする場合
・化粧品メーカーや販売業者が、美容業者や理容業者を対象とする場合

宿泊費は経費計上できる

社員の出張時における日当や宿泊費は、旅費規程に基づいた、また一定の基準に基づいた定額制であれば経費に計上できます。

この一定の基準とか旅費規程はどういうものかというと、

・全体への支給でバランスがとれていること
・同業他社と比較し、支給額が妥当である

の2つによって定まってきます。

なお、日当や宿泊費は社員よりも役員の方が金額面で大きくなりますが、あまりにも行きすぎると、役員賞与とみなされ経費計上することができなくなり、所得税が発生してきますので、注意してください。

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バーチャルオフィス大辞典編集部

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